暖簾(のれん)でお洒落に目隠し

シューズクロークやウォークインクローゼットに建具を取り付けないでオープンにしておくケースが増えています。
風通しを良くして湿気を防いだり、使い勝手を考えてのことです。

建具を取り付けるほどでもないけど、ちょっと視線が気になる場合もあります。
「雨楽な家」では目隠しとして日本文化に代表される「暖簾(のれん)」がよく似合います。

暖簾
暖簾掛けを設置したシューズクローク

暖簾

暖簾とは、元来は屋内に直接、風や光が入るのを防いだり、目隠しとして平安時代ごろから利用されてきたそうです。
次第に商店の営業の目印とされるようになり、今では、閉店になるとまず暖簾を片付け、出ていると「営業中」という合図にもなっています。
昔は、ある程度業種によって暖簾の色分けをする約束事までありました。
例えば手堅さを重んじるような商家は紺色や藍色、お菓子屋や薬屋は白色などです。
また、ごはん屋さんや居酒屋さんは暖簾が汚れている店ほど「繁盛しているお店」と言われていたそうです。

暖簾の魅力は、布という素材で演出される柔らかさと色調が昔ながらの粋な空間を演出してくれます。
見えなくもない。区切ってるけど、ハッキリとしていない。日本人ぽい「はっきりさせない」気遣いの精神。

暖簾は日本独特であると同時に日本人の心に訴えるために特化した装飾品です。

暖簾