『宮大工の背中』

私の母校の講師である松浦昭次さんの本には
「学者は現場を見ないで上手に報告書を書く」
という言葉が綴られています。
松浦さんは宮大工の棟梁であり、人間国宝ですが、
在学中に色々な事を教わりました。
その貴重な教えの一つが上記の言葉でした。

倒れたら計算外の力がかかったからという
便利な言い逃れは昔の職人さんの禁句だったとのこと。

松浦さんが現場に出た時の背中は小柄な体格ながらも
背負うものを背負った本物の職人の背中でした。

近藤

『煙の効用』

週末に庭でスモークチーズを作りました。
ステンレスの燻製器にチーズを並べ、クルミ材の
スモークウッドに火を付け、4~5時間。
 
燻すことにより、チーズは香ばしく、
味わいを増し、保存性も高まります。
燻製には、クルミ、サクラ等の広葉樹を使います。
樹脂が多く刺激的な香りの針葉樹は適しません。

さて、『雨楽な家』の屋根に使われる「いぶし瓦」。
瓦の焼成の最終工程に「いぶし」と呼ばれる燻化を行います。
ここで銀色の炭素膜を作り、色や光沢を長持ちさせます。
こちらは、脂を多く含む松の木で燻すそうです。
  
自然の力を上手に利用する先人の知恵と工夫を感じます。

坂井

『狭いながらも・・・』

我が家は築20年余の市営住宅の一角にあります。
普通のアパートと違い、4パターンくらいの間取りの家と
階段が複雑に入り組んで、面白い造りになっています。
我が家は最上階(4F)にあるメゾネットタイプ。
ちょっとした「一戸建て感覚」が嬉しかったのですが、
年齢を追う毎に階段がだんだんと苦痛に…
 
先日、お隣さんが引越されて空き家になってしまいました。
人の住んでいない家はとても冷たく寂しい感じがします。
他にも空き家は何軒かありますが、どの家も寂しそうです。
施主様に愛されて大切にされてる「雨楽な家」達は
きっと真冬でもポカポカと暖かく見えるのでしょうね。

入江 

「雨楽な家」推進に自信

千葉県木更津市での「雨楽な家」の完成見学会に
6年前に入居された「雨楽ファン」のご夫婦が来場されました。
「我が家では桧がいい色に変わり、味がでてきています。
新築の雰囲気を味わいたくて見学に来ました」が第一声でした。
今だに夏はエアコンをつけておられないようで

住み心地には大変満足しているとのことです。
 
お客様の生の声が私たちを元気づけてくれます。
これからも「雨楽な家」を提案し続けていくことに
自信を持つことができました。

村上

 

『和室』

最近の住宅には和室が少ないですが、
私は、和室が一番落ち着きます。

縁側からの光で少し薄暗くひんやりとした空間。
私は、そんな和室が好きです。
直接の外部からの光で和室の一部が明るくなり
他は薄暗くなりますが、障子を立てることで
部屋全体を一定の明るさにする事ができます。

実家では、夏に和室に寝転んで涼んでいました。

住宅で和室が少なくなっているのは、
今はしかたがない事なのかもしれません。

でも、この空間は重宝したいものです。

土居

 

『冬支度』

11月も半ばを過ぎ、冷え込む日が増えました。
寒さが厳しくなるまえに『雨楽な家』モデルハウスの
観葉植物の手入れと鉢の移動をしました。

成長した植物の鉢の入れ替えをして
ウッドデッキに飾っていた植物を鉢ごと持ち上げると
受け皿の真ん中の石が むずむず 動いてビックリ。

なんとまた あの カエルさんでした。
夏の姿から 色や表情は一変していて
これはまさに冬支度の様相。

自然界の生き物は
季節の移り変わりを見事に教えてくれますね。
私もそろそろ冬支度をしなくては・・・。

国分

『ペレットストーブ』

雨楽な家の暖房にペレットストーブを
採用する方が最近増えてきました。
薪ストーブと比べると燃料調達と着火に手間が
掛からないのが利点です。このストーブの
架台はご主人が外壁の残材で作られました。
燃料のペレットは製材工場の残材を固めたもので、
資源の有効活用にも役立っています。

鈴木

 

『地縄』

これから着工する物件の地縄を行いました。
地縄とは、建物が敷地に対してどのように
建てられるかを確認することです。
敷地内の建物が建つ部分の外周部分に縄を張って
工事着工前に敷地と建物の位置を確認します。

建物の配置は後から変更できないのでしっかりと
確認する事が大切です。また、外側から建物の位置を
確認するだけではなく内側から外を見て計画されている
建物の窓の位置などをイメージしてみるのがコツです。

内藤

『畳』

畳に使用されている
イグサには、凄い効果が沢山あります。

イグサは、腐敗細菌に対して抗菌作用のあることが明らかで
活性酸素を消去する作用もあります。
活性酸素は、酒やタバコ、汚染された空気環境、
食品添加物の多量摂取などによって
人間の体内に蓄積され、
ガンや動脈硬化など様々な病気の原因となります。

和室の畳が心を落ち着かせてくれるのは、
イグサが活性酸素を除去するせいかもしれません。

土居


イグサ栽培(福山にて)

 

『梁の気持ち』

梁や筋交いにどういう力が掛かるのか、
なんとなく分かるけど、今ひとつピンとこない。
そんな時は部材の気持ちになってみましょう。

AとB、どちらを押されたらより大ピンチか?
CとD、同じ力で押し合ったらどちらが強いか?

自分のことに置き換えると、結構ピンときませんか?
ちょっと冗談みたいな例えですが、
構造の専門家が教えてくれた真面目なアドバイスです。

高橋 健二