時代は変わる「長押」の役割

リノベうらく

長押の役割

長押(なげし)とは日本建築において柱と柱を繋ぐ形で
水平に取り付けられた部材のことです。
元々は柱を固定するための構造材としての役割もありましたが
工法の変化によりその役割はなくなり、装飾的なものとなりました。

長押の歴史

平安時代では、長押の上部の隙間に屏風押さえを
差込み、屏風が倒れるのを防いだそうです。
戦国時代では、武士が護身用の槍を隠していました。
徳川幕府においては、1699年に「禄高が1000石以上の
旗本の住居にのみ、長押の使用を認める」ということを決め、
身分の低い人の家には付けてはならないとされていました。
明治時代以降は、長押のある家に住んでいると身分が高い
と見られたため、長押を付ける事が一般的になったようです。
夏の虫除けであった蚊帳も、この長押に吊り具を掛け吊りました。
昭和の時代にはご先祖・天皇陛下の写真や
表彰状の額、団扇などを飾る棚として使われました。

和室

「雨楽な家」には和室も居室も長押を付けていません。

長押がないことで今風のシンプルな空間デザインを演出することができます。

そのうえ高価な部材と施工手間を省くことができ「雨楽な家」のコンセプトである省コストを可能にするメリットもあります。